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【ジブリの台詞で語彙力向上④】トトロでみる昭和の懐かしく美しい表現7選

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「となりのトトロ」といえば、世代を超えて愛され続けているスタジオジブリの名作です。

  

サツキとメイ、トトロとの出会い、そして昭和の日本を感じさせる田園風景。子どもの頃に見た人なら、今でも印象に残っている場面がたくさんあるのではないでしょうか?

そんな「となりのトトロ」には、今ではあまり使わなくなった言葉や、昔の日本の暮らしを感じさせる表現が登場します。

  

今回は、作中のセリフから「これってどういう意味?」と思う言葉を取り上げて、その意味や由来を分かりやすく解説していきます。

  

※以下ネタバレを含みます。まだ見てない方は本編を先にご覧ください。セリフはストーリー順になっています。

  

お父さん「ご精が出ますね。」


【精が出る】(せいがでる):一生懸命に仕事や勉強などに励むこと。

  

「精」には、物事に一生懸命取り組むための気力やエネルギーという意味があります。

  

「精が出る」は、そんな力を出して一生懸命に働いている様子を表した言葉です。

  

作中では、稲を植えているおばあちゃんに対して、お父さんが「ご精が出ますね」と声をかけています。

  

現在でも使われる言葉ですが、少し古風で丁寧な言い方です。

「ご精が出ますね」は、
「一生懸命頑張っていますね」
「お仕事、お疲れさまです」
といった意味合いになります。

  

お母さん「フフフ… メイの髪の毛、サツキが結ってあげてるの?」

【髪を結う】(かみをゆう):髪の毛を束ねて、ひもやゴムなどでまとめること。

  

「結う(ゆう)」は、髪の毛などを束ねて形を整えるという意味の言葉です。
昔の日本では、女性の髪をさまざまな形に結う習慣があり、「髪を結う」という表現がよく使われていました。

  

現在では「髪を結ぶ」という言い方のほうが一般的ですが、「髪を結う」という言葉も間違いではありません。

  

メイのツインテールを触りながらお母さんがサツキに聞く場面です。「上手よ~」とお母さんに褒められて親子三人水入らずゆったりとした時間が流れます。

  

お父さん「塚森へ出発!」

【塚森】(つかもり):草壁家の近くにある森の名前。

  

「塚森(つかもり)」は、『となりのトトロ』に登場する森の名前です。

  

メイがトトロに出会ったあと、お父さんはメイの話を信じ、「メイはきっと、この森の主に会ったんだ。それはとても運がいいことなんだよ。でも、いつも会えるとは限らない。さあ、まだ挨拶に行っていなかったね。塚森へ出発!」

と話します。

  

「塚森」は一般的な言葉というより、映画の中に出てくる固有の地名として覚えておくとよいでしょう。

  

ちなみに塚森のモデルとされているのが、埼玉県所沢市にある白旗塚です。

白旗塚 参考:所沢市

トトロが住んでそうな雰囲気を漂わせる古戦場跡です

  

サツキ「“ササの葉でくるんで、竜のヒゲで縛ってある包みでした。”」


【竜の髭】(りゅうのひげ):細長い葉を持つ植物。「ジャノヒゲ」の別名。

  

細長く伸びた葉が、竜の髭のように見えることから「竜の髭」という名前がついています。

  

日本の庭や道端などでも見られる身近な植物です。

作中では、サツキがトトロからもらったお土産について、「ササの葉でくるんで、竜のヒゲで縛ってある包みでした」と、お母さんへの手紙で説明しています。

  

サツキ「“メイは、毎日毎日、まだ出ない、まだ出ないと言います。まるで、さるかに合戦のカニになったみたい。”」

【さるかに合戦のカニ】:「さるかに合戦」はカニがさるから柿の種を手に入れ、種を植えて大切に育てる昔話です。やがて柿の木は実をつけますが、さるは実を独り占めし、カニを傷つけます。そこでカニの仲間たちが力を合わせ、さるをこらしめるというストーリーです。

  

柿の種を植えたカニが柿の木が育つのを待ちわびる様子がメイと似ているという事を、サツキがお母さんにお手紙で冗談っぽく伝えています。

  

さるかに合戦をしらないと(知っていてもわすれてしまっていたら)少しわかりにくいたとえですが、知っていれば、カニの様子が想像できてクスッと笑える描写となっています。

  

ばあちゃん「そうかい? お天道さま、いっぱいあびてっから、身体にもいいんだ。」

【お天道さま】(おてんとうさま):太陽のこと。

  

「お天道さま」は、太陽を敬って呼ぶ昔ながらの言い方です。

  

単に「太陽」というだけではなく、「お天道さま」と呼ぶことで、昔の人が太陽をありがたい存在として見ていたことが感じられます。

  

「お天道さまが見ている」という言い方もあり、「誰も見ていなくても、悪いことをしてはいけない」という意味で使われることがあります。

  

作中では、ばあちゃんが「お天道さまをいっぱい浴びているから、身体にもいい」と話しています。

  

太陽の光を浴びながら外で遊ぶ、昔の子どもたちの暮らしが感じられるセリフです。

  

カンタ「電報。留守だからってあずかった。」


【電報】(でんぽう):電信を利用して、遠くにいる相手へ短い文章を送る通信サービス。

  

電話が今ほど普及していなかった時代には、急いで知らせたいことがあるときに電報が使われていました。

  

サツキは電報の中身を見る前から、不安そうな表情を見せます。これは、電報そのものが当時の子どもにとって「普通の手紙」とは違う、緊急の知らせを伝えるものだったからだと考えられます。

  

さらに、その直前に病院のお母さんの容体を心配している状況があります。そのため、サツキは「わざわざ電報が届いた」という事実だけで、「お母さんに何かあったのでは?」と直感的に不安になったのでしょう。

  

つまり、サツキが不安になったのは、電報の内容を読んだからではなく、「電報が届いた」という出来事自体から、ただならない知らせだと感じ取ったからと考えると自然です。

  

『となりのトトロ』の舞台は昭和30年代。

  

現在では、電話やメール、スマートフォンなどですぐに連絡できますが、当時は電報が重要な連絡手段の一つでした。

  

今では日常生活で「電報」という言葉を使う機会も少なくなりましたが、結婚式などのお祝いに送る「祝電」や、お悔やみの際に送る「弔電」などに利用されています。

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